糖尿病の治療〜血管合併症予防のために〜
糖尿病の治療は、「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つの組み合わせで行われます。

糖尿病治療の基本になるのは食事療法です。
食事療法の狙いは、バランスよく適切なエネルギー量を取ることにより、血糖の大幅な上昇を避けるとともに、肥満を解消・防止することにあります。

運動療法は、食事療法とともに治療の基本となるものです。
運動は2型糖尿病の最大の原因といわれる肥満の解消に役立つだけでなく、継続的な血糖値のコントロールにも極めて有効です。ただ、運動で消費できるエネルギーは多くはないので、運動するから好きなだけ食べてもいい、ということにはなりません。

2型糖尿病の治療で食事療法と運動療法だけで血糖がうまく下がらない場合には、内服薬やインスリン注射を用います。この場合でも食事療法や運動療法を守りませんと十分な効果が得られません。

大切なのは、合併症をどれだけ防げるかということです。それには、良好な血糖コントロールとともに、適正な体重、血圧、脂質を保ち続けることが鍵になります。
たとえば、高血圧は、細い血管の障害である網膜症や腎症などの合併症に悪影響を与え、さらには動脈硬化を進めます。高脂血症も同様に動脈硬化を進めます。
あるいは、肥満は2型糖尿病の発症に深く関係していて、高血圧や高脂血症も引き起こします。
高血圧、高脂血症、糖尿病が重なると動脈硬化になる危険が極めて高いと考えられています。
糖尿病の治療では肥満を解消し、血糖、高血圧、脂質のすべてをコントロール良好に保つことが非常に重要なのです。
 
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